2012年の良かった/印象に残った漫画

要するにいわゆるまとめ記事です。
今年良かった/印象に残った漫画についてつらつらと。

さよなら絶望先生

さよなら絶望先生(30)<完> (講談社コミックス)
今年終了した作品でこれを避けては通れないというぐらい印象に残る最終展開をやってのけた作品。畳み方自体もすごいのですが、このネタばらしを知ってから過去のエピソードを読むと「実は伏線だったのか」みたいなところが随所に見られるのがねえ。上手いとしか言いようがない。
年末のマガジンで読み切りが載って、新作は春頃予定みたいだけど、次はどんな漫画描くんですかね。

はじめてのあく

はじめてのあく 16 (少年サンデーコミックス)
こちらも終了作品。居候から学園ラブコメというサンデーの伝統的な要素を引き継いだ作品でしたが、一旦バトル系になってしまうのかと思いきや元の日常に復帰し、現実時間とほぼ同じ時間の流れで3年間を描き、そして「また続く日常」で締めたという、やっぱり正統派な作品として終わりました。なかなか難しかったとは思うけど、楽しませていただきました。

つらつらわらじ

つらつらわらじ(4) (モーニング KC)
単行本の最終巻はまだだけど、雑誌のほうでは完結してるので。
事実上の主人公といえる二人がそれぞれ得るもののあった参勤交代随行。それを和やかに語ったと思ったらラストの大騒ぎですよ!さすが殿(笑)でも越中守も「くそー、熊田少将め」と思いながらもどっか嬉しそうだったよなあっていう(笑)

イヴ愛してる

イヴ愛してる 1 (バンブーコミックス)
ここからしばらく新規開拓作品。
同じ作者の「ベルとふたりで」は単行本買ってるぐらい好きなのですが、こちらは実は単行本化が決まるまで(正確には「ベル」の音楽学校編=「イヴ」のリジイア編で登場するまで)読んでなかったのです(単にMOMOをあんまり読んでないだけですが)。
表紙から見るとお色気コメディのようでいて(当初はそういう要素もあり)、ぼっこちゃんが登場するころから徐々にそうでない一面のほうがメインになってきて、そっちのほうが面白いのですが、雑誌のほうではまた新たな展開を見せるようなのでどうなるのかなあ。
ところでイヴのリジイア編はほぼ独立して読めるけど、ベルの音楽学校編はイヴを読まないと真相が分からないわけで……単行本収録時どうすんのかな。

赤髪の白雪姫

赤髪の白雪姫 8 (花とゆめCOMICS)
これを新規開拓というのはあれ、と思われそうですが実は個人的には今年になって初めて読んだ作品なので。「青春攻略本」は好きだったしこの作品も人気が高いのは知ってたんですがそれなりの巻数あったんでちょっと二の足を踏んでたんですよね(^-^;もっと早く読むべきだった(笑)
オビが好きです。

式の前日

式の前日 (フラワーコミックス)
これは噂になってていざ読もうと思ったら増刷待ちだったもの。表題作や「あずさ2号で再会」はやられたーと思いましたね。
「さよならソルシエ」は2chのflowersスレではあまり評価が高くない……のは、まだ話があまり進んでないからかしら(^-^;

さらば、やさしいゆうづる

さらば、やさしいゆうづる (KCx(ITAN))
BE LOVEでたまたま読んだ「はたらくおばけ」が良かったので買ったんですが(この本にも収録)……これもまた今後が楽しみな新人作家さんだと思いました。これで今まで漫画描いて来なかった人とか信じられん(^-^;

ひとりぼっちの地球侵略

ひとりぼっちの地球侵略 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
侵略者と地球人の物語……のはずなのだが、一方でガール・ミーツ・ボーイな話でもあり。今後も楽しみ。

プラネット

プラネット 1 (Feelコミックスファンタジー)
今年は(まだ終わってないけど)5ヶ月連続刊行というフェアが開催中の遠藤さん(うち2つは文庫化だけど)。もう結構続いている「なごみクラブ」とあわせ、枠という点では夢幻アンソロジー(この12月からharucaとしてリニューアル、事実上の雑誌化)でずっと定期的に新しい話が読める、さらに今年は創刊されたcomicスピカでも何度か読み切り描いてる、ということで、一時期の仕事の減り方を考えるとすごくファンとしてはありがたい1年でした。
んで、その「プラネット」。第1話(「アリル」に収録)の時点ではファンタジーに現代要素加えた?ぐらいのネタと思われていた部分が、実はほんとにSFだったという種明かしをしてから、今度は「ヘヴン」のようにハードな要素を含むことになったわけで、これはホントにびっくりしたよなあ、という。まだしばらく先になるだろうけど、どういう締め方をするようになるのだろう。

神のみぞ知るセカイ

ここから新規/終了作品以外の話(上の遠藤さん関連は別として)。
神のみぞ知るセカイ 20 (少年サンデーコミックス)
女神編の終結という大イベント。ちひろがメインヒロイン格になり、女神編のラストで「初めて恋をした記憶」という、ちひ桂派としてはこれ以上ないご褒美が(笑)
アニメ三期おめでとうございます。でもどこをアニメ化するのかが一番気になってる……女神編だと2クールに収まらないような気が。

銀の匙

銀の匙 Silver Spoon(6) (少年サンデーコミックス)
ダ・ヴィンチのランキングではワンピを抑え1位をとったりしてて、名実ともにサンデーの看板作品といえるポジションになりましたなあ。農業高校の広告引っ張ってくるという妙な?話題性も(笑)
コミカルな部分はコミカルに、でも避けて通れない重い話からは逃げない、実直で骨太な作品。こういう作品はこれからも絶対必要。サンデーはいい作品を出したなと思うけど、一方で少年誌の中ではサンデー以外では出来なかったかもしれない、と思います。
メインキャラの1人が残念な形での退場となったところでの秋編終了で今年は終わり。冬編はどういう物語になるのか。そして2年生以降の物語は続くのかどうか。……いや1年間だけでも十分立派な作品なんですが、八軒を卒業まで見守りたいという気持ちもあるんですよ読者としては。
年明けになにか発表があるようなことをダ・ヴィンチのインタビューで書いてあったけどやはり映像化ですかねえ。

ここで挙げなかった作品でも「大奥」「そこなん」「路地恋花」「絶チル」をはじめとするいい作品はいっぱいあるんですが、とりあえずここまで。
なんだかんだ言っても期待できる新人さんや新作はどんどん出てくるし、進行中の作品も面白いのいっぱいあるし……漫画を読むのに追われる生活は、当分終わらないでしょうな、ってことで。