「ふたりの距離の概算」感想
普通は読書メーターで書いて終わりなことが多いんだけど、読書メーターの文字数をわずかにオーバーしてしまったので、ここでも(笑)
種明かしの部分でわかる、なんでもないはずのことにおびえてしまう後ろめたさ、そしてタイトルの意味。一種の無力感というか、この苦さが米澤穂信作品らしいなあと思う。ホータローは千反田に事情をどう説明するのだろう。いや、そもそも話をできるのだろうか。
「遠まわりする雛」以降、ホータローの変化がクローズアップされて来ているので、今後どうなるのかが非常に気になる。
英語タイトルは「過去と歩く」という意味だそうで、振り返りながら真意を推理するということのようだけど、なんとなく、「それはもう、過ぎ去ってしまったこと(もう戻れない)」というニュアンスも込められてるのかな、と思う。